山田化学工業株式会社

京都グリーンケミカル・ネットワーク 参画企業山田化学工業株式会社機能性色素で、色に加えてもう一つ新しい価値を提供するリライタブルインク用のロイコ色素。感熱剤に使われていた色素と同類のものが使われている。クロミック色素の代表的な応用例である光ディスク、有機ELディスプレイコア技術と事業概要着色が目的の染料・顔料に対して、着色以外の働きを示す機能性色素の開発・製造を事業の中核に据えています。その中で代表的なものに、外部のpHや熱、光、電気などに応答して色が変わるクロミック色素があります。これまでに、感熱紙向け色素、記録用光ディスク(CD-R等)、ディスプレイ向けの光学フィルター色素などを開発してきました。時代のニーズの変化に伴って、機能性色素に求められることも変化します。感熱紙や記録用光ディスクの市場が縮小傾向にあり、かわって、感熱色素はリライタブルインク(身近なところで、消すことのできるボールペン)などに利用されるようになっており、新たな色素開発を行っています。注目の新技術・新展開新たなニーズに応えるため上市したのが近赤外線染料 GREENPLUS A1 です。社会問題となっている赤外線カメラやビデオによる透過撮影被害から子供たちや女性を守るために、700~1200nmの近赤外線を吸収し、透過撮影を防止するナイロン染色用染料として開発されました。既にスクール水着に使用され、ヒット商品となっています。太陽光吸熱効果もあり、冬季のウォームビズ衣料にも使用されています。逆に近赤外線を吸収し暑くなる黒色染料に対して、より近赤外線を反射するMordant Black 染料(ナイロン用)も注目されています。同じ黒色ながら、夏の太陽光の下でもより涼しく感じるクールビズ衣料用途への展開が可能です。GREENPLUS A1を水着に応用した例
左側は通常の緑色着色の水着で近赤外カメラで腹部の模様が透けて見えてしまっている。右側はGREENPLUS A1を使用しており、水着内部が透過しない。企業情報1944年に創業し、戦後は染料製造を中心に事業を拡大し、近年では、時代のニーズに合わせて機能性色素の開発に事業をシフトさせてきた。現在は、ユーザー企業の要望に応じた色素の製造を中心に行っている。機能性色素・染料は、ボールペンのような身近な商品からディスプレイのような高度なデバイスまで用途の幅が広いため、単独で最終商品を企画・開発することは容易ではないが、今後は新規な市場創造のため、川下の用途までを想定した研究開発に注力していく。創立1944年8月資本金4億8,000万円本社京都市南区上鳥羽上調子町1-1Web http://ymdchem.com/