株式会社京都マテリアルズ

京都グリーンケミカル・ネットワーク参画企業株式会社京都マテリアルズ材料科学の知見を基にインフラ長寿命化を実現するさびで錆を制す反応性塗料の開発コア技術と事業概要同じ金属酸化物でも、錆のように基材を腐食し構造の寿命を短くするものもあれば、アルミニウムの酸化被膜のように緻密な膜を作り基材を安定に維持するものもあります。株式会社京都マテリアルズは、確かな材料科学の基礎知見に基づき、金属酸化物の構造を突き詰めることで、いわば「よいさび」を育成して鉄塔や橋梁などの社会インフラ構造物を長期にわたって保護する、反応性塗料「Pat!naLock®」を研究開発し、商社(長瀬産業(株))と連携して販売しています。図1 Pat!naLock®を用いた塗装鋼と通常の塗装鋼の比較注目の新技術・新展開新設・既設の鉄構造体表面を防食的なさび”patina”に変化させるPat!naLock®-Ferricシリーズに加え、広く防錆被覆として普及している亜鉛メッキにも使用できるPat!naLock®-Galvaが開発販売されています。すでに錆により腐食してしまった構造物に対しても簡単な素地調整で適用可能であり、色調が自由に選べる仕様もラインナップしています。最近では、金属製品を包むだけで 長期間錆の発生を防ぐ高機能防錆フィルムなども新たに展開しており、様々な金属の防食技術に繋げるとともに、腐食問題のコンサルティングも行っています。高度経済成長期につくられた社会インフラ構造物の老朽化が現在進行形で進んでおり、それらの補修・延命化に本製品が貢献すると期待されています。図2 裸普通鋼、塗装鋼/亜鉛メッキ鋼、Pat!naLock®塗布鋼の曝露期間と腐食の進行具合の関係基材を被覆し空気から遮断する従来の塗料やめっきなどと比較し、本製品では、あえて反応性の高い塗料を用い、酸素と反応させて緻密な膜を形成させて基材を保護するという仕組み。通常の塗料が曝露期間が10年を超えるころから腐食が進行するのに対し、本製品を用いるとさらに長期にわたって基材を保護。企業情報材料科学の大学研究者らが中心となって、大学の知見を実用技術として世に送り出すことを目的に2012年に創業。セラミックスなどの難加工材料向けの精密超硬金型の製造を行う精密マテリアル事業部と、Pat!naLock®などの防食技術の開発販売を行う環境マテリアル事業部の二つを主要事業としている。2013年に京都市ベンチャー企業目利き委員会でAランク企業認定を受けたのを皮切りに、技術・製品・ビジネス面での受賞多数。創立資本金本社生産拠点Web2012年900万円京都市西京区御陵大原1-39京大桂ベンチャープラザ南館2102号室綾部ハイテック工場(綾部市)http://www.kyoto-materials.jp/